自転車保険って本当に必要?僕がいらないと思う理由

ここ2〜3年で自転車保険に関する宣伝が増えてきました。雨の日以外は必ず愛車(GIANT)に乗る自転車大好き人間の僕ですが、自転車保険には加入していません。TSマーク付帯保険にもです。自転車を買うとき店の人に勧められましたが、即答で断りました。なぜって、僕にはどう考えても必要ないと思ったからです。

自転車だからと言って甘く見ている訳じゃありません。自転車事故の件数が昔よりも高い水準で推移しているのは、警視庁の統計(http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/anzen/sub5.htm)を見ても明らかだし、自転車事故による損害賠償額が高額になる恐れも、報道を通して理解しています。つい先日の神戸地裁でも、小学5年(当時)の少年が起こした人身事故に対し、少年の母親に9500万円の損害賠償命令が出されましたね(参考:http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201307/0006130576.shtml)。調べてみると、他にも、過去にさまざま高額賠償判決が出ています。

賠償額 事故の概要 判決
5438万円 成人男性が信号表示を無視して交差点に進入し、青信号で横断していた女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡。 東京地裁 平成19年4月判決
5000万円 女子高校生が夜間に携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、前方を歩いていた女性(57歳)と衝突。女性には手足のしびれ等、入内な後遺症が残った。 横浜地裁 平成17年11月判決
4043万円 男子高校生が赤信号で交差点の横断歩道に侵入し、62歳の男性が運転するオートバイと衝突。 男性は頭蓋内損傷で13日後に死亡。 東京地裁 平成17年9月判決

保険会社が自転車保険の販売に力を入れだしたのはこうした背景があるのですが、僕がそれでも必要ないと思う理由は、自転車保険がどんな内容で構成されているかを知ってもらえればわかります。

自転車保険のここが不要

1、抱き合わせ販売である

自転車保険がどんなもので構成されているのか、有名どころの商品を表にしてみました(参考:http://www.matomedia.jp/jitenshahoken/rank/215.html

保険会社(代理店) プラン名 入院日額 手術 死亡・後遺障害 個人賠償責任特約 料金(年)
セブン-イレブン 自転車向け保険 6000円/日 入院日額の10・20・40倍 400万円 1億円 4760円
au損害保険 新自転車ワイドプラン(プチおしコース) 4000円/日 - 300万円 5000万円 3260円
チューリッヒ スーパー傷害保険Lite(ベーシックプラン-) 3000円/日 入院日額の10・20・40倍 1000万円 5000万円 6300円

※プランはすべて本人型

一般的に、自転車保険は「交通事故障害保険」「個人賠償責任保険」がセットになっています。交通事故障害保険とは、”交通常用具に起因する事故を補償する”保険のことで、自転車だけでなく、自動車、電車、ロープウェー、ベビーカー、そり、飛行機、船舶、エレベーター・エスカレーター等、さまざまな乗り物にかかわる事故も補償の対象になります。「エスカレーターでつまづいて足首を捻挫した」なんて場合でも保険金を受け取ることができるわけです。

「安いわりに支払い範囲が広くてオトクじゃないか!」と思う人もいるでしょうが、僕には余計なオプションまで抱き合わせて販売している風にしか思えません。実は、以前はこのようなセット商品ではなく、純粋に自転車事故だけを補償する単体の保険が売られていました。しかし、保険料の価格と事故(支払い)件数のバランスが合わず、採算が取れないことから販売を中止した過去があるのです。従って、いま販売されている自転車保険は「自転車向けプラン」等と呼んだ方が正しいですね。

2.医療保障はいらない
交通乗用具に起因する事故で入院した場合は医療費が出ます。通院補償のある自転車保険もありますが、年間で2000〜3000円ほど高くなる傾向があります。入院補償はいくらにしようか、通院補償も付けた方がいいのかと悩む人もいるでしょうが、そもそも医療保障が必要ないんじゃないの?と思うのです。

●医療保険や共済と保障がだぶる
もうこの小見出しのままですが、多くの人が加入しているであろう医療保険と保障が重なってしまいます。医療保険なら病気でも事故でもどちらでも保険金を受け取れます。一方、自転車保険の医療保障は、交通乗用具にかかわる事故にだけ。医療保険と比べ保険料は安いとはいえ、使い勝手が悪すぎて魅力がありません。では、医療保険に入っていない人には必要なのかというと、そうとも思いません。日本には「高額療養費制度」があるからです。

●高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、簡単にいえば医療費の支払い上限額を定めたものです。大きな怪我や病気などで医療費が高額になり過ぎても、70歳以下の一般所得の世帯なら月8万円程度で済み、それ以上の医療費は国が肩代わりしてくれる仕組みになっています。しかも、1年間で医療費の上限が4回以上越えた場合はさらに減額され、4回目以降からは4万4400円でよくなります。

参考:医療保険は必要か
http://iryohoken.noor.jp/

何が言いたいのかというと、医療費って思ったよりかからないということです。「高額療養費制度があるから医療保険なんていらない」という人もいるくらいで、僕も半分くらい同感。自分で支払える程度の医療費に、安いからといって不要な保障を付けるのはナンセンスです。

※高額療養費制度の詳細は厚生労働省の資料で確認してください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/100714a.pdf

個人賠償責任保険って、既に持ってません?

自転車保険の主役は個人賠償責任保険です。冒頭で挙げたように、自分が怪我をした時というよりは、相手を傷つけてしまった時のために存在しているものですから、この補償は絶対に必要です。特に子どもは注意力が散漫なので、子どもがいる家庭は加入しておくべきだと思います。

しかしこれ、自転車保険でしか加入できない補償ではありません。自動車保険や火災保険の特約(http://hokensc.jp/kasai/ranking.html)でも入れますし、共済の特約にも同じものがあります。保険料は、補償限度額1億円で月100〜200円程度と低コスト。ちなみに僕は自動車保険で付帯済みです。1つの特約で家族全員を補償してくれるので、「子どもが心配だから……」もカバーできます。つまり、わざわざ自転車保険で入らなくても、他の保険の特約で入った方がお得なんじゃないか?と思うわけです。

それでも自転車保険に入りたいなら

以上が、僕にとって自転車保険が必要ない理由ですが、他の保険でも個人賠償責任保険を持っていないという人は、自転車保険で代用してもいいでしょう(個人的には共済+個人賠償責任特約がオススメですが)。

その場合、必ず賠償限度額5000万円以上の保険を選んでください。万一のこともあるので、1億円ならなお安心です。プランの選択が可能なら、個人賠償責任保険は最高額、交通事故障害保険(医療保障)は最低額でいいと思います。

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